わたしは25年間会社に勤めてきました。
最初の頃の3年間は、ほぼ毎日終電過ぎての帰宅で、タクシーを利用して帰っていました。
その後、コンサルタントになり、全国を忙しく飛び回る日々にあけくれていました。
土日も仕事が入ることが多く、全国の会社を訪れて、研修を実施していました。
たまの休みといえば、次の出張のための準備や、研修事前準備・報告書の作成、そして家の事に時間を割いて、あとはなんとか捻出した時間でマッサージを受けるくらいでした。
友人とゆっくりおしゃべりしたりする時間など皆無に等しかったです。そのため、つきあう仲間は、だいたい会社関係者。後輩を誘って仕事の合間に食事するのが楽しみというくらい狭い交友関係の中にいました。
といっても、全国各地をまわって研修していたので、出逢う人の人数は何百・何千という方々と毎年お会いしていました。
一回の講演会で400人というときもありました。
そうした体験から、離れてみて、その体験で得られた成功イメージは大切な基盤となりました。
それでも、離れたことで良かったと思えることは、ほんとうの自分のたましいの使命がどんどん明らかになっていったことです。
きっと、あのまま働き続けていたら、一生、自分のほんとうの使命には氣づくことがなかったと思います。
そして、当時は全く氣づいてもいませんでしたが、いつも競争の中にいました。
自分だけは、そういう競争に飲み込まれないようにしようと思いつつ、いつしか、自分と誰かを比べる癖が身についていました。
これはとっても嫌な癖です。
この癖がまだ完璧に離れたわけではありませんが、それでもかなりなくなったと思います。
競争や比較は、戦争や紛争を引き起こしています。
形而上学を学んできて分かったことですが、みんな世界とつながっています。
インターネットで繋がっているという話ではありません。
すべて繋がっているのです。
自分のやっていることが、世界にも影響を与えています。
誰もが同じように影響を及ぼしあって生きているのです。
会社や家庭でやっている競争や些細ないざこざも世界に影響を与えています。
とりわけ、私たちの身近にある“競争風景”は、都会の朝の通勤ラッシュです。
私は、ほとんど通勤ラッシュに会うことはないのですが、たまに通勤ラッシュの時間に電車に乗ることがあります。
そんなとき、ほんとうに、ここは一体どこの戦場なんだろうと思ってしまいます。
人が倒れようがどうしようが関係ないとばかりに猛ダッシュで突っ込んでくる人。
電車の中でかばんがぶつかったら、ものすごい形相でにらみつける人。さらに、電車から降り際に仕返しとばかりに押しのけて行く人。
あるいは、全く無表情で携帯という機械につながれている人。
今でも世界のあちらこちら500か所を超える場所で戦争や紛争が起きています。
日本でも、朝の通勤ラッシュはさながら戦場と化しています。
これが集合意識となって、世界に影響を及ぼしています。
もう戦場を離脱しませんか。